日本におけるゴシック様式

デザインガレージの石原朋子です。
先日、休暇をいただいて天草から長崎を旅してきました。雄大な自然と美しい海、教会群などをゆっくり観てまわり、温かい人々や天気にも恵まれて充実した旅となりました。

f0264759_14243126.jpg中でも建築では天草の崎津天主堂(写真右)と、長崎の大浦天主堂(国宝、正式名称は『日本二十六聖殉教者天主堂』)が深く印象に残りました。
崎津天主堂は小さな漁村にある畳敷きの教会。さすがに現在は床座がつらい方も多いのか、畳の上に椅子が並べてありましたが... 集落はこじんまりとした雰囲気があり、裏の小高い丘に登ると素晴らしい眺めを一望できます。
大浦天主堂はご存知の方も多いことでしょう。詳しい説明は公式サイトにお任せするとして...

f0264759_14452346.jpg不思議だったのは、特に大浦天主堂で木材による内装がとても自然に感じられたこと(写真左、教会HPより)。建物規模や装飾の各寸法に、石造とはまた違った、威圧感のない良い意味での繊細さが感じられ、それでいて全体はやはりゴシック様式なのです。とってつけたような強引なデザインだったり、ただの真似という印象でなく、なんとも言えずしっくりきて、こんなことができるんだ!と静かに驚いたのでした。ちなみに構造はレンガ造だそうです。

実は以前ある仕事の依頼で、木材による"ゴシック的なるもの"に挑戦したことがあったのですが、ゴシックを勉強すればするほど、素材(石)と構造技術と装飾が切り離すことのできない一体化したものに感じられ、数年考え抜いたあげく、ただ表層的に…"ゴシック風に"…デザインすることに困難を感じてお断りした経験がありました。

レンガ造であることにもしっくりきた訳がありそうですが、それだけでなくもっと全体的な要因があるような気がします。今後具体的に追求していきたいと思います。
それにしても約250年、約7世代にわたって信仰を伝えてきたその精神力には敬服です。
by ai-labo | 2013-08-14 15:03 | 石原 朋子 | Comments(0)