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山を歩く

こんにちは。デザインガレージ・石原朋子です。

先日機会をいただき、長野県から岐阜県にまたがる国有林を歩いてきました。この国有林は『神宮備林』といって、伊勢神宮の式年遷宮用のヒノキを育成している林です(入山には許可が必要です)。使われるヒノキは20年に一度、1万本以上。いずれも樹齢200〜300年の樹ですから、安定供給のためにまったくもって壮大な計画が長い間続けられているというわけです。

元林野庁の方から興味深い話をたくさんうかがいながら自然林と植林の山を歩き、中でも自然林の樹々の力強さ... 植林のそれとはまったく違う存在感、個性、迫力に大変感動して帰路につきました。
植林した林でなぜ間伐が必要か。
親も同じ、植えられた時期も同じの兄弟苗木はなかなか自然淘汰が起こらないからだそうです。それに対して自然林では種はたくさん落ちても強いものが生き残っていく。まったく手を入れずともほどよい距離感、大きさ、個性が出て、その違いが樹の姿にも年輪にもはっきり現れてくるのだそうです。
建築材料となると均一さが求められることが多く,個性とばかり言っていられませんが・・・

数百年単位で山と共に生きる人々の思考の壮大さにも触れ、正直に言えば子連れでちょっとしたハイキング気分で出かけたのですが(^^; もっとも身近な材料である『木』を通じて、思いがけずいろんなことを考える機会となりました。

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by ai-labo | 2013-06-05 11:33