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JIELDEのランプ


こんにちは、設計部の中村です。
最近JIELDEというメーカーのランプがあることを知りました。下の写真はフロアランプです。1950年代のフランスで、工場で使用するランプとして開発されたものだそうです。実物を見たときに、骨太で頑丈そうだけど、ジョイント部分やシェードの丸いところがかわいらしくて、存在感はありつつ、親しみのもてるランプだな~と感じました。

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写真はPFSさんのwebより拝借

ちょっと気になっていたので、ネットで調べてみると、実はこのジョイント部分に大きな秘密が隠されていました。その秘密については、IDEEさんのホームページに書かれておりました。(以下、ホームページからの抜粋です)

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1940年代、フランスで整備士として働いていたひとりの男が、ランプに悩まされていました。当時の作業用ランプと言えば、ヘッドの角度や向きを変えるためにジョイントを回転させるたび内部の配線が捩れ、使い続けるうちに断線してばかり。自在に手元を照らしながら作業でき、かつ長く使い続けられるタフなランプは無いものだろうか。


そのとき彼の頭に、ランプの配線の代わりに金属を使うというアイデアが灯ります。金属製のリングを2つ噛み合わせ、ジョイントが回転する際に接触して電気を通す。彼は整備士としての技術を生かし、配線が無く自由自在に回転する新しいジョイントの仕組みを生み出したのです。

その後幾度もの試行錯誤の末、1950年4月、このジョイントを活かしたランプの図面が完成。1951年から1952年にかけては製品化のための開発。1953年、ついに発売となったそのランプに、彼 Jean-Louis Domecq は自身のイニシャル「Ji eL De」を刻みました。他にはない、新しいワイヤレスジョイントのランプを生み出した者の自信と証。

1980年代にはその機能性とデザイン性に魅せられたデザイナーやスタイリストたちが工業用から日常生活へと取り入れ始め、やがて一般の家庭にもその人気が広がり、半世紀を越えた今なお世界中で愛されています。
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なるほど!ただくねくねしている訳では無く、問題を解決するために出来上がった形がこのランプのデザインだったんですね。しかも見えないところにその秘密が隠されていました。ただ、その秘密の部分は実際どうなっているのだろう??と思い、さらに調べていると、建築家・秋山東一さんがそのことをブログに書かれておりました。その記事はこちら

ふと気になったことを調べてみたら、思いもよらぬ物づくりのストーリーに出会い、さらにはそのことを追及されている方がいたり、、とても面白い出会いとなりました。




JIELDEのランプ_f0264759_9295610.jpg







相羽建設設計部・中村




by ai-labo | 2017-04-04 19:45 | 中村 健一郎